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会 議 所 ヘッドライン 第15号
(NCCI Head Line)
平成19年1月23日
習志野商工会議所
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情報、地域イベントのほか、国や県内の最新施策情報など、中小企業経
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◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 目 次 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆
日本商工会議所 1月定例委員会報告(一部抜粋)
1.第11回観光・第19回地域活性化合同委員会
「1.街づくりと区画整理手法の活用について」
「2.観光立国推進基本法の成立と
今後の観光立国推進施策について」
2.第12回税制・第21回運営合同委員会
「1.平成19年度税制改正(国税)について」
「2.平成19年度税制改正(地方税)について」
3.第26回中小企業・第3回労働合同委員会
「1.平成19年度中小企業対策関連予算案
および財政投融資計画の概要について」
「2.企業における多様な人材の成長と活躍を目指して」
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1.第11回観光・第19回地域活性化合同委員会
「1.街づくりと区画整理手法の活用について」
社団法人 街づくり区画整理協会 理事長 下田 公一 氏
今後、コンパクトなまちづくりを進める際のひとつの手法として、土地区
画整理事業がある。区画整理事業とは、道路、公園、河川等の公共施設
を整備・改善し、土地の区画を整えた宅地の利用の増進を図る事業。
平成17年3月31日現在、全国で11,808地区で394,484haの
事業
が着工されている。区画整理の手法を活用すれば、(1)税制面での優遇、
(2)公益施設の帰属、(3)一括登記、等のメリットがある。
既成市街地において、以下のような場合に区画整理手法を活用する
ことで、問題が解決できる可能性がある。
(1)共同建て替えをしたいが、隣接同士では意見が合わず、宅地の入れ
替えが必要
(2)大規模土地所有者の現状借地・借家利用から土地経営転換希望
(3)登記簿・地籍が混乱しており、その解消を図りたい(処分・相続等)
(4)市街化区域内の緑地等の土地利用転換希望(準備も含めて)
(5)既成市街地内のまとまった土地で取り付け道路等のインフラ不十分
(6)道路の拡幅に際し、地権者の意向に配慮して部分的に区画整理する
(7)中心市街地で空地が散在する(空地の集合又は入れ替え)
(8)シャッター街化した中心市街地の再整備
(9)街区を統合して大規模なビルを建築する(区画道路の改廃)
(10)敷地を整序したい(その際、若干の宅地の入れ替えが必要)
(11)再開発ビルを建設するほどでないが、街を再生する
(12)木造密集地域で陳腐化した木造の賃貸アパートの建て替え(近代
的住宅街への転換)
今後各地において、区画整理の手法を活用したまちづくりを行う際、
法律等でわからないことがあった場合には、気軽に協会までお問合せ
いただきたい。
「2.観光立国推進基本法の成立と
今後の観光立国推進施策について」
国土交通省 総合政策局 観光政策課長 門野 秀行 氏
昨年12月に「観光立国推進基本法」が成立した。昭和38年成立の
「観光基本法」を全面改正するもので、新たな観光振興施策に向けて
の枠組みができた。引き続き政府全体で「観光立国」の実現に取り
組んでいく。
国際観光の推進はわが国のソフトパワーを強化するものであり、
2010年に1000万人という目標に向けて、引き続きインバウンド振興
に取り組んでいく。観光振興による交流人口の増加は、少子高齢化時代
における経済活性化、地域活性化の切り札である。国内旅行消費額は
24.5兆円、波及効果は55.4億円(ともに平成16年度)と予測されて
いる。また訪日外国人による消費活動も今や無視できない。中国、韓国
からのインバウンドの大幅増等により、訪日外国人旅行者数は順調に
伸びており、平成18年は730万人を超えそうである。
国土交通省では、観光ルネサンス事業等により、観光先進地を支援
している。また、経済産業省でも地域の観光・集客サービスを支援して
いる。政府では、平成19年度も新しい施策を加え支援を続けていく。
また、従来から指摘されていた観光統計の整備にも取り組んでいきたい。
今後、「観光立国推進基本法」に基づき、平成19年の夏頃までに「観
光立国推進基本計画」が策定される。国民各層各界の意見を幅広く集
めて策定していきたいので、ご要望があればお寄せいただきたい。
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2.第12回税制・第21回運営合同委員会
「1.平成19年度税制改正(国税)について」
財務省 主税局 総務課長 永長 正士 氏
平成19年度税制改正(国税)については、現下の経済・財政状況等を
踏まえ、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の
構築に向け、我が国経済の成長基盤を整備する観点から減価償却制度
の抜本的見直しを行うとともに、中小企業関係税制、国際課税、組織再
編税制・信託税制、金融・証券税制、住宅・土地税制、納税環境整備等
について所要の措置を講ずることとし、以下の通り税制改正を行うもの
とする。
まず、「減価償却制度」に関しては、(1)平成19年4月1日以後に取得
する減価償却資産は、償却可能限度額(取得価額の95%)および残存
価額(取得価額の10%)を廃止し、耐用年数経過時点に1円(備忘価額)
まで償却できるよう償却カーブを見直すこととする(250%定率法の導入)
、
(2)平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産は、償却可能限
度額まで償却した後、5年間で1円(備忘価額)まで均等償却ができる
こととする、(3)フラットパネルディスプレイ製造整備等の法定耐用年数
を短縮する。
「中小企業関係税制」に関しては、(1)同族会社の留保金課税制度に
ついて、適用対象から中小企業(資本金等が1億円以下の会社)を除外
する、(2)実質的な一人会社(特殊支配同族会社)のオーナーへの役員
給与の一部を損金不算入とする制度について、適用除外基準である基
準所得金額を1,600万円(現行800万円)に引き上げる、(3)相続時
精算課税制度について、事業を承継するために贈与者(親)から贈与を
受けた取引相場のない株式等については、贈与者年齢要件を60歳
(現行65歳)以下に引き下げるとともに、非課税枠を3,000万円(現行
2,500万円)に拡大する、(4)エンジェル税制(特定中小会社が発行し
た株式に係る譲渡所得等の課税の特例)の適用期限の2年延長、適用
対象となる企業の要件の緩和(サービス小売業も対象とする)および事
前確認制度の導入を行う。
「国際課税」に関しては、移転価格税制について、租税条約の相手国
と相互協議を行っている間は納税を猶予する制度を創設する。
「組織再編税制・信託税制等」に関しては、(1)組織再編税制について、
会社法における合併等対価の柔軟化(三角合併等)に伴う税制措置や、
組織再編成に伴う国際的な租税回避を防止するための措置を講ずる、
(2)信託税制について、信託法の改正による新たな類型の信託等に対
応した税制を整備するとともに、租税回避防止の観点から、受託者段階
での法人課税を行う等、課税の中立・公平を確保するための措置を講
ずる、(3)企業会計基準の変更に伴い、一定のリース取引を売買とみな
した上で、借手の減価償却の方法についての規定を整備する等、所要
の措置を講ずる。
「金融・証券税制」に関しては、上場株式等の配当・譲渡益に係る軽減
税率の特例の適用期限を1年延長する。
「住宅・土地税制」に関しては、(1)住宅ローン減税について、税源移
譲に伴い中低所得者層の減税額が減少することを踏まえ、計画的な持
家取得の支援のための控除期間・控除率の特例を創設する、(2)住宅
バリアフリー改修促進税制を創設する、(3)居住用財産の譲渡に係る
課税の特例(買換え特例および譲渡損失の繰越控除)の適用期限を3
年延長する。
「納税環境整備」に関しては、(1)電子証明書を取得した個人の電子
申告に係る所得税の税額控除制度を創設することに加え、税務手続の
電子化促進措置(電子申告における第三者作成書類の添付省略等)を
講ずる、(2)コンビニエンス・ストアで納税できる制度を創設する。
その他、寄付金控除の控除対象限度額が総所得金額等の40%(現
行30%)に引き上げられるとともに、再チャレンジ支援寄附金税制およ
び地域産業活性化支援税制が創設される。
※ご参考:平成19年度税制改正の大綱
http://www.mof.go.jp/genan19/zei001.htm
「2.平成19年度税制改正(地方税)について」
総務省 自治税務局 都道府県税課長 米田 耕一郎 氏
平成19年度税制改正における地方税の改正では、比較的小さな改正
が多く、また議論はされたものの改正されなかった項目もあった。
まず改正された項目としては、減価償却制度の見直しがある。地方税
の法人二税(法人住民税、法人事業税)に関しては、国税(法人税)にお
ける改正と同様の見直し措置を講じる。耐用年数については、地方税は
国税に合わせることとしている。ただし固定資産税(償却資産)について
は、資産課税としての性質を踏まえ、現行の評価方法を維持することに
なった。上場株式等の配当・譲渡益に係る軽減税率については、国税と
同様、1年延長する。次に、高齢者・障害者等が居住する既存住宅につ
いて、一定のバリアフリー改修工事を行った場合、3年間の措置として、
翌年度の固定資産税を三分の一減額する特例措置を創設する。
続いて、今年話題となった鉄道用地内の商業施設等の固定資産税評
価、いわゆる「駅ナカ課税」についても見直し措置が講じられた。これま
では、鉄道施設の割合を判断基準に、「宅地」か「鉄軌道用地」(評価額
は宅地のほぼ三分の一)のいずれかで評価していたが、改正案では、
床面積等の割合で地積を按分した上で、「商業等施設部分」と「鉄道施
設部分」(評価額は商業等施設部分のほぼ三分の一)の評価の合計と
することにした。なお、こうした鉄道用地については、次の固定資産評価
替え年度(平成21年)を待たず、平成19年度に評価方法の変更を行う
こととする。
また、議論はされたものの改正されなかった項目もある。まず、法人
事業税の外形標準課税について、資本金1億円超の企業で、外形標準
課税の適用対象とならない1億円以下まで資本金を減資する企業も出
てきており、制度を見直すべきとの議論があったが、改正は見送られた。
道路特定財源の見直しについては、国税のみが対象となり、地方税の
見直しは見送られた。
さらに、平成18年度改正で決定された、所得税(国税)から個人住民
税(地方税)への税源移譲について、所得税は1月、個人住民税は6月
と税額が変わる時期が異なることに加え、定率減税の廃止も同時に行
われることから、6月に個人住民税が大幅に増税するような印象を与え
るが、個々人の所得税と個人住民税の合計額は税源移譲によって変
動しない、ということをPRしていく予定である。
最後に、今後の税体系の抜本的改革について、地方税において論点
となるのは、国と地方の税源配分である。今回の税源移譲後の国と地
方の税収はおよそ57:43、ほぼ6:4と見込まれるが、国と地方の歳出
の割合は4:6と見込まれ、その割合が逆転している。国・地方の負担
と受益を一致させるのが望ましいが、当面、まずは国と地方の税収を
1:1とすべき、との見解を菅総務大臣も示している。しかし、地方への
さらなる税源移譲にあたって障害となるのが、地方税収の偏在性の高
さ等である。例えば、法人二税は景気に左右されやすく、しかも大都市
部に偏っている。一方、景気に左右されにくく安定的で、最も偏在性が
低いのが地方消費税である。地方消費税の充実について、今後の抜
本改革の中で検討されていくこととなろう。
※ご参考:税制改正(地方税)
http://www.soumu.go.jp/czaisei/czaisei_seido/ichiran04.html
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3.第26回中小企業・第3回労働合同委員会
「1.平成19年度中小企業対策関連予算案
および財政投融資計画の概要について」
中小企業庁 長官官房参事官 柚原 一夫 氏
平成19年度政府予算案では、中小企業対策予算として1,245億
円を計上(財務省・厚生労働省分を含めた政府全体では1,625億円)、
18年度予算比41億円の大幅増となっている(政府全体では9億円増)。
また、18年度の補正予算も17年度比145億円増の945億円となって
いる。ここ数年、削減傾向にあった中小企業対策費が、大きく反転した。
19年度では、中小企業への3つの応援(企業・ヒト・地域の応援)を
柱に、地域・中小企業の自立的発展に向けた総合支援を行う。具体的
な重点項目は以下のとおり。
<具体的な重点項目>
(1)「中小企業地域資源活用プログラム」の創設
各地域の「強み」である地域資源(産地の技術、地域の農林水産品、
観光資源)を活用した中小企業の新商品・新サービスの開発・市場化
を総合的に支援することで、地域産業発展の核となる新事業を5年間
で1,000創出する。
また、5年間で2,000億円程度の資金枠を確保した「地域中小企
業応援ファンド」を創設し、新事業の「種」や「芽」を支援する。
(2)チャレンジ・再チャレンジの支援
再挑戦を行う者に対する融資・保証制度の創設や個人保証に依存
しない融資を推進する。また、中小企業再生支援協議会の拡充・延長、
再生金融の強化、再挑戦に関する相談窓口の設置も併せて行うことで、
「事業」の再チャレンジを強力に支援する。
(3)ものづくり中小企業の高度化
「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」に基づき、
将来ビジョンを技術高度化指針として取りまとめ、ものづくりを総合的
に支援する。
(4)まちづくりの推進と商店街の振興
改正「まちづくり3法」に基づき、(1)都市計画法による大規模集客
施設の郊外立地の抑制、(2)中心市街地活性化法による、商店街の
活性化やまちなか居住を推進する。また、中小商業については、中心
市街地に限らず、地権者等、幅広い関係者と一体となって行う商業活
性化事業に対して重点的支援を行う。
(5)小規模・零細事業者への支援
小規模・零細事業者の創意ある事業展開を支援するとともに、経営
革新に向けたきめ細かい専門家支援や資金調達の円滑化等、経営力
の強化に向けた支援に全力を尽くす。
※ご参考:平成19年度中小企業対策関係予算案等の概要(経済産業省HP)
http://www.meti.go.jp/press/20061224001/2-set.press.pdf
「2.企業における多様な人材の成長と活躍を目指して」
経済産業省経済産業政策局産業人材参事官室 参事官 守本 憲弘 氏
昨年、経済産業省の「人材マネジメントに関する研究会」において、
企業のあるべき人材マネジメントについて検討し、報告書を取りまと
めた。主な内容は次の通り。
90年代以降、コスト削減圧力や市場競争の激化・グローバル化等へ
の対応のため、成果主義が導入されるとともに、人材に対する投資が
削減され、働く人のモチベーションの低下、組織・チーム力の低下等、
様々な問題が指摘されいる。
こうした中、企業においては、経営活力の強化や長期的競争力の
維持に向けて、人材育成とモチベーションを中心に据えたマネジメント
の確立や、多様な人材(正社員・非正社員、高齢者、女性、高度外国
人材等)を融合し、その能力を十分に発揮できる機会を提供していく
こと等が求められている。
※ご参考:「人材マネジメントに関する研究会」報告書の取りまとめ
http://www.meti.go.jp/press/20060810006/20060810006.html
以 上
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